みなさんこんにちは。医師で投資家のジョーです。
今回は実戦で使える株式投資で役に立つ『無料ツール』の後編です。
前偏では主に『株探』を使った便利な銘柄分析方法を紹介しました。
前偏をまだ読んでいない方は是非読んでみてください。
前偏でお話しましたが、僕は会社四季報で銘柄をスクリーニングして、決算書などで深堀した後に以下の要点を無料ツールで調べています。
- 通期予想に対する決算進捗率の状況
- チャートの評価
- 同業他社との比較
- 投資家の反応
進捗率とチャートについては株探で調べます。
そして今回は同業他社との比較で使用する『マネックス証券銘柄スカウター』、そして投資家の反応を確認するのに使用する『Yahooファイナンス』について説明します。
今回の記事を読むことで効率よく銘柄分析を行う方法が理解できるようになります。しかも無料で!
それではよろしくお願いします。
目次
【無料ツール2】銘柄スカウター(マネックス証券)
2つ目の無料ツールはマネックス証券が提供している『銘柄スカウター』です。
このツールは無料ではありますが、使用するにはマネックス証券の口座開設が必要になるので気になる人は以下サイトより口座開設をしてください。
銘柄スカウターでも株探同様に銘柄分析に必要な財務指標や株価指標、チャートなどを確認することができます。
その他にも銘柄スカウターでは時価総額や売上、利益率、さらにはチャートの形状でも株をスクリーニングすることができるので、新規銘柄を発掘する際にも役立ちます。
そんな様々な機能が無料で使える銘柄スカウターですが、僕が一番オススメする機能は気になった銘柄を同業他社と比較することが出来ることです。
ではなぜ投資を行う際に同業他社と比較することが重要なのでしょう。
その理由をまずは説明します。
同業他社と比較することが重要な理由
『同業他社』とは自分の気になった銘柄の同じ業種や分野の他の会社のことをいいます。
例えば三菱UFJ銀行であれば同じメガバンクである三井住友銀行やみずほ銀行などが該当しますね。
このような同業他社との比較が重要なのは以下の理由があげられます。
- 割安感を確認する
- 売上や利益の伸びを比較する
- 利益率の違いを比較する
割安感を確認するため
割安度の指標で最も使われてるのが株価収益率(PER)です。
PERは小さければ小さいほど割安と言われており、一般的にはPER15以下の株は割安と言われています。
ただしこのPERは業種によって平均PERが大きく異なります。
以下の表をご覧ください。
(引用:株探)
この表は業種別の平均PERの一覧です。
見ての通り業種によってかなりPERが異なるのがわかります。
石油や鉄鋼のPERは7倍である一方で情報通信では38倍と実に5倍以上も差があります。
PERは株価を純利益で割った値なのでPERの値の差は以下の要因で決まります。
【PERが高くなる要因】
パターン1:投資家の期待が高い<株価が高い>
パターン2:外的(景気)要因で業界の利益水準が低下<純利益が低下>
【PERが低くなる要因】
パターン1:投資家の期待が低い<株価が低い>
パターン2:外的(景気)要因で業界の利益水準が上昇<純利益が上昇>
情報通信はIT企業が多いため将来性を加味して投資家の期待からPERが高くなる傾向があります。
一方で食料品のPERも35と他業種と比べて高くなっています。
これは投資家の期待が高いというよりは昨今の原材料費高騰(ウクライナ戦争などの影響で)によって食品の仕入れコストが高くなったことによる利益の圧排が原因でPERが高くなっていると思われます。
このように業種によってPERが異なるため、気になる銘柄があった際はなるべく同業種や同じビジネスモデルの他会社のPERを比較したほうが賢明です。
売上・利益の伸びと利益率の比較
もう一つは同業他社の比べて優位性があるかどうかを調べるためです。
他の会社よりも自分が投資したい会社が本当に魅力的なのかどうかを確認するために同業他社比較を行います。
優位性を判断する際に最も簡単な指標は売上増加率・営業利益増加率・営業利益率を比較することです。
理由はこれらの指標に有意性があると「稼ぎやすい会社」である可能性が高いからです。
このようにもしPERが同業他社と比較して割安でかつ売上や利益の伸びが他社と同等もしくはそれ以上であればその株はお宝銘柄になる可能性があります。
その他比較対象となる指標は以下の通りです。
- 規模:時価総額
- 収益性:ROE
- 安全性:自己資本比率、有利子負債比率など
なお普段僕が投資する際に基準としている各指標については以下の記事で詳しく説明しています。
では次からは実際に銘柄スカウターで同業他社比較をする方法について説明します。
銘柄スカウターを使って同業他社比較をする方法
今回はテレビ局株を銘柄スカウターを用いて比較していきます。
まずはマネックス証券のマイページに入って銘柄スカウターのタブをクリックします。
その後以下の画面が表示されるので「オリジナル業種から選択」をクリックします。
すると以下の画面が出てくるので自分の調べたいセクターを選びます。
テレビ局はエンターテイメントの放送の部分にありました。
するといくつかのテレビ局が表示されるので今回は民放大手5局を選択しました。
そして最後に「表示項目設定」をクリックして比較したい項目を選びます。
あまり多すぎても判断に迷うのでまずは株価情報、投資指標、業績指標あたりを選べば問題ないと思います。
以上で完成です。以下が銘柄比較表になります。
この表を見て自分の気になった銘柄と同業他社の株価指標や業績面を比較して、自分の気になった銘柄がいいなと思ったら投資を検討しましょう。
銘柄比較に関しては僕もいろいろなサイトを試しましたが銘柄スカウターが一番見やすく機能も充実しているのでオススメです。
【無料ツール3】Yahoooファイナンス
最後のお勧め無料ツールはYahooファイナンスです。
僕がYahooファイナンスを使用する目的は投資家の反応を確認するためです。
その投資家の反応を確認するために見るのがYahooファイナンスにある掲示板機能です。
ぶっちゃけこの掲示板、めちゃくちゃ投資家の中では悪評です(笑)
理由は掲示板の内容の9割が他の投資家や企業に対する誹謗中傷なんです。
イメージとしては2chみたいな感じだと思ってください。
ただ9割が誹謗中傷である中、残りの1割はとても貴重な内容が書かれています。
まれに自分の気づいていなかった視点や情報が書かれていることもあるんです。
株式投資にとって情報はとても大事なので僕は保有銘柄に関しては毎日yahoo掲示板の書き込みをチエックするようにしています。
また掲示板で特に役に立つ場面が予期せぬ株価の暴騰暴落の時です。
基本的に株の暴騰暴落は決算後に起こりやすいですが、まれに理由もわからず株価が大きく動く時があります。
その時にYahoo掲示板を見ると大体その理由を投稿している人がいるのですごく助かるんですよね。
僕は普段保有株の株価チェックはYahooファイナンスで見るようにしています。
Yahooファイナンスではポートフォリオ作成機能があるので、僕は保有銘柄と今後購入を強く検討している銘柄をポートフォリオに登録しています。
そして暇な時はスマホからYahooファイナンスのアプリを開いて株価をチェックするようにしています。
まとめ
今回は前編後編に分けて無料で使える株式投資に役立つサイトを3つ紹介しました。
まとめると以下の目的で僕は無料ツールを使用しています。
- 『株探』
決算進捗率の評価とチャート・ニュースの確認 - 『銘柄スカウター』
同業他社比較 - 『Yahooファイナンス』
投資家の反応の確認
もちろんこれらの目的以外にも上記3ツールは様々な機能があるのでまだ使用したことのない人は是非一度サイトにアクセスして使用してみてください。
安心してください!タダですから(笑)
また他にも有用なツールはたくさんありますが、一度に多くのツールを使いこなすのもなかなか難しいので、まずは自分の気に入ったツールを数個試してみて物足りなければツールの量を増やしていく方法もありだと思います。
読者の皆さんの中で『このツールとてもお勧めだから絶対使った方がいいよ!』てものがあれば是非僕に教えてください!
では今回は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。