皆さんこんにちは。医師で投資家のジョーです。
今回は普段株式投資を行う際に僕が良く使用する無料ツールについてお話します。
僕の株式投資の基本的な投資手順は以下の通りです。
【STEP1】
会社四季報で監視銘柄を見つける
【STEP2】
四季報で見つけた監視銘柄を深堀してさらに激選する
【STEP3】
チャートや最新決算状況を見て株を購入する
【STEP4】
四半期決算やチャート・将来の成長性を加味して売却・損切りを検討する
STEP1の会社四季報による監視銘柄の発掘法については以下の記事で詳しく説明しているので合わせて読んでみてください。
今回は四季報などで気になった銘柄を深堀りしたり、最終的に投資するために必要なSTEP2-4を実践するのに役立つ無料ツールを3つ紹介していきます。
早速ですがその有用ツールは以下の3つです。
- 株探
- マネックス証券銘柄スカウター
- Yahooファイナンス
この記事は内容が多いので、前後半の2記事に分けて発信します。
前半である今回の記事では主に株探の注目ポイントを説明しつつ、決算内容やチャートのどの部分を重視して投資する銘柄を決めているのかをお話します。
「気になる銘柄は沢山あるけれど、実際どれに投資するのか悩むことが多い」
「できれば早い段階で株価が大きく動く可能性のある銘柄に投資したい」
このような悩みを持っている方は参考になると思うのでぜひ最後までご覧ください!
それではよろしくお願いします。
無料ツールで重要視していること
僕は普段四季報である程度監視銘柄をスクリーニングした後に本当に投資適格であるのか、そして今株を購入したほうがいいのかを調べるために無料ツールを使用しています。
監視銘柄スクリーニング後に行う僕が意識している主な要素は以下の通りです。
- 通期予想に対する決算進捗率の状況
- チャートの評価
- 同業他社との比較
- 投資家の反応
これらの要素を確認して、今現在投資をすることで効率よくリターンが期待できるものに投資します。
当然ですがこれらの作業の前に企業の決算短信や決算説明資料を読むことは必要です(でないと会社事業内容が理解できないので…)。
会社四季報や決算書を読んだうえで『この株買いたいな!』と思った際はぜひ実践してみてください。
それでは1つずつ見ていきましょう。
【無料ツール1】株探
『株探』は日本の株式市場(米国版もあり)に関する情報を提供するウェブサイトです。
株探では株価情報や過去の決算・財務情報、チャート分析、企業の個別ニュースなど多岐にわたって株式投資に必要な情報を得ることのできる超優良サイトです。
また株をスクリーニングする機能もあり、実際に株探で株のスクリーニングを行っている投資家さんも多くいます。
株探は有料会員制度もありますが、正直無料でも十分すぎるぐらいの情報を得ることができます。
以下が株探のウェブサイトです。
そんな様々な情報を無料で調べることのできる株探ですが、僕は特に以下の部分を重点的にチェックしています。、
- 現在の株価情報
- 決算の進捗状況
- チャートの形状とニュースの確認
現在の株価情報
まずは株価情報です。気になった企業の現在の株価、PER、PBR、配当利回り、時価総額は株探ですぐに調べることが出来ます。
僕は会社四季報や決算書などを見て過去のPER推移を確認しているので、株探で現在のPERを確認して今の株価が割安なのかを評価しています。
また意外に役立つのが決算日が近くなると株価情報の下に決算発表予定日が表示されるので決算確認の漏れが少なくなります。
(引用:株探)
また企業のHPや直近の決算短信などは直接株探から各種ページに移動できるのも便利ですね。
決算の進捗状況が確認できる
これは僕の中で重宝している株探のメリットです。
特に数か月~1年での投資を考えているのであれば企業の通期予想に対する実際の決算の進捗率は超重要です。
なぜなら通期予想に対する進捗率次第で株価が上にも下にも大きく変動する可能性が高いからです。
株価は未来の予想値に沿って値段がつけられます。
その代表的な予想値が企業が発表している今年度の通期予想です。
よってもし四半期決算が会社が出している通期予想を達成できそうにない決算であった場合は大きく売られる要因となります。
逆に通期予想を超えそうな四半期決算であった場合は大きく株価が上がる要因となります。
そのようなことから進捗率は超重要になってくるのですが、なんと株探では通期予想に対する経常利益の進捗率が簡単に確認できます。
決算は年4回あるのでおおよその進捗率の合格ラインは以下の通りです。
- 第1四半期:進捗率25%
- 第2四半期:進捗率50%
- 第3四半期:進捗率75%
ただし銘柄の中には季節によって利益に差がある業界(建設業など)もあるのでその場合は前年の進捗率と比較します。
株探では無料版でも3年分の進捗率を見ることが出来るので過去の進捗率と比較しましょう。
以下はドン・キホーテを展開しているパン・パシフィックインターナショナルHLD(7532)の決算の通期予想に対する進捗状況です。
22年第2四半期決算の経常利益の進捗率は69.4%と50%を大きく超えており、さらには過去の進捗率と比較して良い値であることがわかります。
実際にこの決算を受けてパンパシHDは翌営業日に大きく株価は上昇しています。
このように進捗率が通期予想以上である場合はその後の上方修正も期待できるので、僕は投資を考えている株は必ず決算の進捗率の状況を株探でチェックするようにしています。
チャートの形状とニュース確認
もう一つの株探をおすすめする理由がチャートの見やすさと、チャートに変化があった際にその日に対応するニュースが検索できることです。
まずは基本的なチャート(日足、週足、月足、年足)は表示することができます。
そのほかテクニカル分析で必要な移動平均線や出来高はもちろんのこと、MACDやRSIなどのオシレーター系の指標も使用可能です。
ただここまでの機能は他のサイトや証券口座でも確認できます。
株探でお勧めする使い方はチャートとニュース記事の併用です。
例えば気になった銘柄があった際、皆さんはチャートを確認しますよね?
その時に過去の値動きで出来高ともなって大きく上昇したり下落した場面はよく遭遇するかと思います。(決算発表直後が多いですが)
例えば以下の日本郵船(9101)の日足チャートをご覧ください。
(引用:株探、日本郵船日足チャート)
3月10日に出来高を伴って大きく株価が下落しているのがわかります。
株探のチャートでは、気になるローソク足にカーソルを合わせることでチャートの上にその日の日付と高値・安値・始値・終値が表示されます。
このように過去のチャートで出来高を伴った株価の変動を見つけた場合、その原因を調べることはとても大事なことです。
なぜならその株はどんなニュースが出たら上がりやすいのか、そしてどんなニュースが出たら下落しやすいのかが体感的に理解できるようになるからです。
この感覚は株式投資を行うにあたってとても大事な要素です。
そしてこの株価の変化とニュースとの関連を調べるのに役立つのが株探です。
以下が手順になります。
- チャートで出来高を伴った株価の変化のある日付を特定する
- ニュースタブをクリックする
- 材料ニュースもしくは決算速報(だいたいこの2つのどちらかに書いてある)のタブをクリックして同日付のニュースをチェックする
以下が日本郵船の3/10のニュース記事です。
3/10に新たに株主還元方針が発表されたものの投資家にネガティブ視された結果、株価が下落したことが推測されます。
このように過去の値動きとニュースを紐付けすることができるようになれば銘柄への理解が深まります。
また株価が大きく変動するのは決算直後のことが多いので、気になった銘柄があった際は過去の決算書を読んでみて実際に株価がどのように動いたのかを株探のチャートで確認することも勉強になるのでオススメです。
その他株探のオススメ機能
その他にも様々なお勧め機能があるので一部ですが箇条書きで紹介します。
- その日の年初来高値(安値)銘柄一覧が検索できます。
→これを毎日見ることで今どの業種に勢いがあるのかが理解できます。 - その日のストップ高(安)銘柄一覧が検索できます。
→高決算やサプライズニュースで上がっていることが多いので、ストップ高銘柄のニュースを見たりすると思わぬお宝銘柄に出会えるかもしれません。 - テーマ株を検索できる
→例えば検索窓に『パワー半導体』と検索してテーマのタブをクリックするとそのテーマに該当する企業の一覧が表示されます。気になるテーマ株を検索したい時に役に立ちます。
まとめ
今回は無料で使える株式投資に有用なツールについて『株探』をメインに紹介しました。
株探は正直有料でも良いんじゃね?って思えるくらい機能の充実したサイトなのでまだ使ったことのない方は是非一度試してみてください。
次回は残り2つの無料ツールである『マネックス証券銘柄スカウター』と『Yahooファイナンス』の便利な使い方を紹介します。
僕自身は株式投資に高い授業料を払う必要はないと思っています。
インターネットの発達によって今では無料でも十分に情報を手に入れることができる時代なので、自分のお金はあまり情報商材には使わず、リスクをとって株式そのものに投資して実際の相場の中で学んだ方が成長は早いです。
特に情報の取捨選択ができない投資初心者の方は無料ツールのみでも十分株式投資は戦えるので、お金は情報ではなく相場の中で使うことをお勧めします。
それでは今回は以上になります。
次回の後半編もぜひ読んでください!